「ダイエットのために筋トレを始めたけど、ストレッチはいつすればいいの?どうすればいいの?いまいちよくわからないな」
この記事は、このような方に読んでいただきたいです。
今回の記事では、筋トレの前と後に行うといいストレッチについて学べる事ができます。
「筋トレはダイエットに効果があるのか?」という事については、別にお話させてもらっているので、興味のある方はこちらも参考にしてもらえたらと思います【筋トレ初心者のためのダイエットに有効な筋トレ法】。
結論からお伝えします。
- 筋トレの前と後のストレッチでは目的とやり方が違うので、どちらも行ったほうがいい。
- トレーニング前のストレッチは、いわゆる準備運動位置づけで行うので、しっかり体が動くように体を温めたり、滑らかに体が動くようにする目的なので、動的ストレッチがおすすめ。
- トレーニング後のストレッチは、運動で硬くなった筋肉を伸ばして、血流をよくする目的があるので、静的ストレッチがよく、疲れを早く取ってくれる効果も期待できる。
となります。
それでは、詳しく見ていきましょう。
筋トレ前後で行うストレッチの違い
筋トレは、大きな力を出せる筋肉に育てるトレーニングで、筋肉も大きく発達させることもでき、ダイエットには大変重要です。
しかし、トレーニングで急に大きな力を出したり、限界ギリギリの負荷に挑戦する時など、怪我に繋がりやすいという事があります。
また、十分な運動のパフォーマンスを発揮するためには、体の準備が不可欠です。
そこで、血流をよくして、体温を上げて、関節も十分に動かすことができる、運動モードに体をもっていくのが、筋トレ前のストレッチ運動で、動的ストレッチと呼ばれます。
ラジオ体操は、まさに運動前の動的ストレッチに当てはまります。
反動をつけたり、関節を大きく動かすので、怪我予防のための準備の運動です。
それに比べて、運動後にストレッチを行うことも大変重要です。
筋トレを行うと、筋肉が張って、短く縮まっている状態になることが多くあります。
そのままにしておくと、血流が悪くなり、関節の動きも悪くなってしまいます。
いわゆる、凝り固まる状態です。
筋トレ後にストレッチを行うことにより、短く縮まった筋肉がしっかりと元の長さに戻り、血流も良くなって、凝り固まるのを予防してくれるストレッチで、静的ストレッチと呼ばれます。
また、筋トレをすればするほど、筋肉は強さを増して引っ張る力が大きくなります。
そのため、そのままにしておくと姿勢のゆがみになる可能性があります。
静的ストレッチは、そのゆがみも予防できます。
反動をつけないで筋肉を伸ばすので、体のケアの要素が強くなります。
筋トレ前の動的ストレッチの方法
これから筋トレで鍛えようという部位は、動的ストレッチでしっかりと動かしておきます。
例えばスクワットやランジなどで、下半身を鍛える時には、膝の曲げ伸ばしや、足首の大きく回すストレッチを重点的に行います。
短距離を走るトレーニングの場合は、足や股関節などの下半身に加えて、腕などより多くの部位を使いますし、転倒のリスクがありますので、肩や手首などの関節も動かしておくと、安全度が増します。
腕立て伏せなどで肩や胸を鍛える場合は、やはり、肩関節を広げたり、胸を開くストレッチが効果的です。
筋トレで鍛える筋肉近くの関節を、大きく動かしましょう。
軽い反動をつけて行い、徐々に呼吸も早くなるように調節します。
プランクなど、腹筋だけでなく一度に多くの筋肉に刺激を与える場合は、腰や背中など広い部位を大きく動かしてから行ったほうが、安全だし、多くの筋肉が反応するので筋トレの効果も上がります。
準備運動のための動的ストレッチではありますが、関節を大きく、様々な方向に動かすことにより、それだけで普段の生活では使われていない所まで、関節が動くようになるというメリットもあります。
この動的ストレッチで、どこか筋肉が硬くなっている所がないかとか、関節で痛みや開きが悪い所がないかなどを確認して、その後のトレーニングに生かすようにしましょう。
ここで注意点があります。
運動前に静的ストレッチを行うと、その後の運動のパフォーマンスが下がってしまうという事です。
じっくりとしたストレッチで筋肉を伸ばしきってしまうと、マックスの力が出せなくなるという事があるので、注意しましょう。
体温を上げて、筋肉がよく動き、関節が広く使える状態にするために、筋トレ前の動的ストレッチを行うと意識したほうがいいと思います。
筋トレ後の静的ストレッチの方法
筋トレの後はじわっと伸ばす静的ストレッチで筋肉をケアしましょう。
筋トレで縮んだ筋肉を伸ばして、血行を良くすることが目的ですので、反動をつける必要はありません。
静的ストレッチは、トレーニングで使った筋肉をしっかりと伸ばすと考えるとよいと思います。
例えば、スクワットで太ももを鍛えたら、太ももに張りや疲労感を感じている事が多いと思います。しっかりとトレーニング効果があったという証拠ですが、張りや疲労感が大きい分ケアしてあげることも大切になります。
太ももの筋肉を伸ばしたい場合は、体を前に倒して、太ももの後側を伸ばしたり、足首を持って後ろに反らせるなどの方法で、太ももの前側を伸ばしましょう。
太ももをストレッチしたい場合は、筋肉の構造上、後ろと前の両方をトレッチする必要があります。
トレーニングで、どの部分の筋肉が使われたを考えて、静的ストレッチでその筋肉をまんべんなく伸ばすようにしましょう。
静的ストレッチの時に気を付けてほしいのが呼吸と時間です。
一所懸命にストレッチをしようとすると、呼吸を止めて行いたくなることがあります。
がんばろうとするほど、筋肉は伸びてくれません。
呼吸は必ず止めずに、ゆっくりとした深い呼吸で行いましょう。
特に吐くことを意識すると、筋肉は緩みやすいですし、自然に吸うことができます。
また、時間については、筋トレ前の動的ストレッチは、一部位で10秒程度で効果が期待できますが、静的ストレッチについては、最低でも20秒は伸ばすほうがいいです。
これくらいの時間をかければ、筋肉が緩んでくれて、しっかりと元の長さに戻ってくれるからです。
参考文献も載せておきます。
ストレッチの持続時間として10秒では、不十分であることが示唆された。20S、60Sでは、男女とも統計的に有意な低下を認め、ストレッチの持続時間として、20秒~60秒は有効であることが考えられた。
引用:JA新潟厚生連 新潟医療センター リハビリテーション科 渡邉 博史氏ら「静的ストレッチングの効果的な持続時間について」 理学療法学Supplement 2011(0), Ab1344-Ab1344, 2012 公益社団法人 日本理学療法士協会
渡邊先生も、論文で述べていらっしゃいますので、気になる方はこちらも調べてみてください。
しかし、私は最初、20秒は長いと感じました。
運動前の動的ストレッチのイメージが強く、10秒ほどのストレッチで終わっていたのです。
しかしそれではほとんど効果が無かったという事になります ( ノД`)シクシク…。
私のおすすめとしては、20秒から30秒を時計で測り、それを2~3セット行うと、最も効果的になると思われます。
時計を意識するのは、自分で数えてみると、断然早く数えてしまって、十分ストレッチの時間を確保していなかったという経験があるからです。
20~30秒行おうとすると、呼吸を止めて行う事はできなく、自然な呼吸で行えるというメリットもあります。
実際に時間をかけて静的ストレッチを行いますと、ふっと筋肉が緩む時があります。
すると、スッとより深くストレッチできたという発見がありました。
例えば、10秒くらいで終了してしまいますと、このように筋肉が緩んで、より伸びるという感覚がないままに終わってしまうので、大変もったいないと思います。
とはいえ、「体が硬いし、ストレッチは好きではないんだよな」という声が聞こえてきそうです。
私も体が硬くて、ストレッチはあまりしたくないと最初の頃は考えていました。
やはり、体が硬い、柔らかいという個人差はありますし、体が硬い事に対してのコンプレックスを感じている方もいらっしゃると思います。
しかし、実際に20秒ストレッチを行うと筋肉が伸びて、気持ちいいという感覚が得られますし、しっかりと伸ばすことで、肩の痛みが取れたという経験があります。
一時期、肩の痛みが取れなくて大変苦労した時、友人に運動後にしっかり肩のストレッチを行うことを勧めてもらいました。
半信半疑で行った所、肩の凝り固まって苦しい所が伸びるのを感じました。
トレーニングで肩の負担が大きかった所のようです。
重苦しい所を伸ばすストレッチを継続しましたら、数日後に、あの刺さるような肩の痛みが無くなったのです。
トレーニング後の静的ストレッチの重要性を痛感した時でしたので、忘れられませんし、友人に感謝しています。
体が硬くてやりたくない、と感じる人は、ストレッチは他人と比べるために行うのではない、と考えてほしいです。
よく、180度開脚ができるストレッチ法などの情報が多く流れていますが、ダイエットのためのストレッチ運動の目的を考えると、脂肪をたくさん消費できて、怪我や痛みなどの不都合が少ない体を維持する事が重要であり、別に誰かよりたくさん関節が開くことを比べる必要はないと思います。
自分の体の状態に目を向けて、快適と感じる体を目指すために、運動後の静的ストレッチも取り入れましょう。
まとめ
『動的ストレッチと静的ストレッチを使い分けて、痛みのないしなやかな体を目指そう』
今回のまとめです。
- 筋トレの前と後のストレッチでは目的が違うので、両方行った方がいい。
- 運動前のストレッチは、準備運動として、しっかり体が動くように体を温めたり、滑らかに動けるようにする目的なので、反動をつけて、大きく体を行う動的ストレッチがおすすめ。
- 運動後のストレッチは、運動で硬くなった筋肉を伸ばして、血流をよくする目的があるので、じっくり伸ばす静的ストレッチがよく、疲れや凝りをを早く取ってくれる効果が期待できる。
となります。
今回の内容が、皆さんの理想の体づくりの参考になれば嬉しいです。
ありがとうございました。
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