あなたは正常範囲内?これだけは覚えておきたい3つの血糖検査と、血糖値を判断する3つのポイント

健康診査

「健康診断で、血糖が高いから気を付けてって言われたけど、血糖の検査の見方がよくわからない。検査結果の見方について知りたい」

このような、健康診断で血糖検査の見方がわからないという方にむけて、わかりやすくお伝えしたいと思います。

今回からは、これだけは覚えておいたほうがいい、血糖の検査と結果の見方がわかります。

最初に結論です。

・把握しておきたい3つの血糖の検査

  1. 空腹時血糖
  2. HbA1c
  3. グリコアルブミン

・受けた検査結果を見るポイントは3つ、

  1. 基準値からどれくらい離れているか
  2. 昨年・一昨年と比べてどう変化しているか
  3. 他のリスクと重なっていないか

できるだけわかりやすくお伝えしたいと思いますので、一緒に学んでいきましょう。

血糖って?

はじめに、血糖について簡単にお伝えしたいと思います。

血糖は、消化吸収された血液中のブドウ糖です。

血糖値は、血液の中に、どれくらいのブドウ糖が含まれているかの値です。

糖質を含む物を食べると、消化吸収されて、血液中のブドウ糖が増えます。

それが、エネルギー源として体の臓器や筋肉などの細胞に取り込まれることで、血液の中のブドウ糖が少なくなり、いわゆる血糖値が適正な量に調整されます。

血糖値が高い状態は、全身の血管を脆く、詰まりやすくさせてしまうので、体の負担を少なくするためには、血糖値を正常範囲に保っておくことが必要です。

規定値以上の高血糖状態になると、糖尿病の診断がつきます。

つまり、血糖の検査は主に、糖尿病の検査として使われます。

主に使われる検査3つと基準値

現在、主に使われている検査は3つですので、いずれかが、皆さんの結果表に記入されていると思います。

  1. 空腹時血
  2. HbA1c(ヘモグロビン・エー・ワン・シー)
  3. グリコアルブミン

空腹時血糖

朝食を食べないで前の食事から10時間以上間隔を開けて受ける検査です。

食事の影響を受けにくいので、人間ドック等で使われることが多い検査です。

本来なら、朝は血糖値がしっかりと下がっていてほしいですが、高くなっているという事は、一晩中血糖値が高くなっているし、血糖値の下がりが悪くなっている危険性が高いということです。

(単位:g/dl  基準値:日本人間ドック学会の基準値)

HbA1c(ヘモグロビン・エーワン・シー)

 空腹時血糖が、検査当日のお腹が空いている時のブドウ糖の量を示しているのに対し、HbA1cは、過去1~2か月間、血糖値がどれくらいだったかを示しています。

そのため、検査前2~3日食事を抜いて検査を受けたとしても、HbA1cの値は下がりません

ヘモグロビンというと、貧血の検査でも聞くと思いますが、全身に酸素を送っているタンパク質です。

そのヘモグロビンの中で、糖とくっついてしまったヘモグロビンをHbA1cといいます。

ヘモグロビンの寿命が1~2か月なので、このHbA1cがどれくらいの割合になっているかで、検査前1~2か月の血糖値がどのような状態になっていたかがわかるのです。

そのため、単位は%になります。

(単位:% NGSP値 基準値:日本人間ドック学会の基準値)

グリコアルブミン

グリコアルブミンは、血液中の血清アルブミンが、糖とくっついてしまったものを、グリコアルブミンといいます。

アルブミンが半分になる期間(半減期)は、17~20日といわれているため、グリコアルブミンは、検査前2週間程度の血糖の状況を示しています。

グリコアルブミンは、献血の時に測定されていますので、定期的な血糖の把握に役立ちます。

(単位:%)

検査結果チェックのポイント3点

検査結果を確認する時には、必ず把握しておきたいポイントは3つです。

検査結果を見る時のポイント
  1. 基準値からどれくらい離れているか
  2. 過去の値からどのように変化しているか
  3. 他のリスクとどれくらい重なっているか

順番にみていきましょう。

基準値からどれくらい離れているか

これは、一番わかりやすいと思います。

どの検査も、正常値から離れて高くなればなるほど、血液中のブドウ糖が多く、糖尿病が強く疑われます。

過去の値からどのように変化しているか

どの検査を受けるにしても、以前の値がいくつで、今回はどうなっているのかを確認しましょう。

たとえ、基準値より高い値となっていても、過去はもっと高い値から下がってきているのなら、それは改善してきていると判断できます。

また、たとえ基準値内であっても、年々値が上昇してきているとしたら、そのままにしないで、早めに対応したほういいと判断したほうがいいです。

他のリスクとどれくらい重なっているか

血糖の検査は、血糖コントロールの状態と同時に、動脈が脆くなりやすい状態になっていないかも一緒にみる事ができます。

特に健康診断で様々な検査を受ける時には、大切な視点です。

動脈が脆くなりやすいかチェック

✅ 血糖検査が高くなっていないか

✅ 血圧が高くなっていないか

✅ コレステロール・中性脂肪の異常はないか

✅ お腹周りが大きくなっていないか

これらのチェック項目が多く当てはまるほど危険です。

血管が脆くなるスピードが加速しているということです。

これらの項目が、何も当てはまらない方を1とした場合、心疾患や脳卒中を起こす危険性は、

一つある方は5.1倍、

二つある方は5.8倍

三つ以上あると、35.8倍になると

厚生労働省は示しています。

(引用:厚生労働省 労働省作業関連疾患総合対策研究班調査より)

少し高めでも、重なると怖いという事を示しているので、血糖値だけでなく、お腹周りが大きくなってきていないか、普段の血圧は高くなってきていないか、これらは気を付けておくことをおすすめします。

まとめ

今回は、血糖値の見方についてお伝えしました。

・血糖値をみる検査には、代表的な物が3つある。

  1. 空腹時血糖:夕食から10時間以上経った血糖値が最も低時の値
  2. HbA1c:検査前1~2か月間の血糖値の状況
  3. グリコアルブミン:2週間程度の値で献血などでも検査できる

・検査結果チェックのポイント

  1. 基準値からどれくらい離れているか
  2. 過去の値からどのように変化しているか
  3. 他のリスクとどれくらい重なっているか

このような事をお伝えさせてもらいました。

私のおすすめは、
糖尿病で定期的に医療機関を受診しないといけない状態になる前に、年に1回、空腹時検査かHbA1cで、経年の変化を把握して、
献血を行う機会があれば、グリコアルブミンの値が正常値に入っているかを見ていく
とういう方法です。

もっともコスパよく自己管理ができると考えます。

糖尿病は、国民病と言われるように、どんどん増えています。

そして、痛みなどないまま進行し、脳卒中などの思い病気になったり、目が見えなくなったり、人工透析が必要になったりと、侮らない方がいい病気です。

できるだけ早いうちから、病気と予防法の知識を持っていたほうがいいです。

他の回でも紹介しましたが、医療費がとても高額でもありますので。

予防・改善法については、【血糖値が高い人必見 下げるには筋トレ必須! 宇佐見医師著『血糖値がみるみる下がる!7秒スクワット』①】の記事なども参考にしてください。

では、皆さんの理想の体づくりの参考になれば嬉しいです。

やはり、倒れたりするリスクは、低い体のほうがいいですよね。

最後までありがとうございました。

またよろしくお願いします。

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