「太るとメタボだからダメだって言われるけど、私はいくら食べても太らないから大丈夫・・・だと思っていたのに、血糖値が高くなってきたし、コレステロールが高くなってきた。どうしてだろう・・・」
『肥満は万病のもと』と言われますが、太っていないのに、健診結果がよくなくて困る方がいらっしゃると思います。
今回からは、太っていないのに、どうして健診結果が悪くなるのか、どうすれば改善できるかがわかります。
まず始めに結論です。
- 太っていないのに健診結果が悪くなるのは、かくれ肥満を疑ったほうがいい
- メタボリックシンドロームではなくても、血管の老化が進んだり、体の調子が悪くなる可能性があるので改善が望ましい
- 体組成計を使うと、隠れ肥満かどうかがわかる
- 筋トレ・ストレッチで気になる部位に、いい筋肉を育てていくのがおすすめ
今回の内容は、体重コントロールを行いたい方にとっても、役に立つ内容ですので、ぜひ一緒に勉強していきましょう。
肥満はどうしてよくない?
肥満が体に良くないのは、よく言われています。
お医者さんに「痩せなさい」と言われて、ダイエットしている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
特定健診でも、40歳から74歳の方は腹囲を測定されて、男性85㎝以上・女性90㎝以上だとメタボリックシンドロームの可能性があると言われてしまいます。
それは、腹筋の内側に内臓脂肪がたくさん貯まって、その大量の内臓脂肪から血圧を上げるホルモン、血糖値を上げるホルモン、血中脂質を上げるホルモンが大量に出ているとわかったからです。
これらは全て、血管を硬く、脆く、詰まりやすくしてしまいます。
「じゃあ、痩せていればいいんじゃないの?」
痩せた体形の方でも、血糖値や、血中脂質、血圧が高くなる方もいらっしゃいます。
そのような方の中には、かくれ肥満の方がいらっしゃいます。
かくれ肥満は、体の筋肉量が少ない、運動不足の状態の方が多いです。
筋肉が少ないために、脂肪が多くても、太って見えないのです。
「かくれ肥満は危険なの?」
かくれ肥満は様々な面で危険です。
- 筋肉量が少ないために、血糖値を使う能力が低い
- 筋肉でエネルギーが使われないために、コレステロール・中性脂肪が貯まる
- 運動不足により、血液循環が悪くなって、血圧が上がる
- 関節を支える筋肉が少ないために、関節痛になりやすい
まとめると、見た目はスマートなので本人も気にしないのですが、運動不足で筋肉量が少ないので、食べたエネルギーを上手に活用する事ができず、血管の中に血糖や悪玉コレステロール、中性脂肪という形で貯えられて血液循環が悪くなり、関節などの痛みが起きやすいため、益々運動不足が加速している状態と言えます。
かくれ肥満のチェック方法
かくれ肥満かどうかは、体組成計とBMIで確認する事ができます。
体組成計のいい所は、脂肪の量と、筋肉の量がわかるところです。
これから準備しようというなら、体幹部・腕・足と、部位別の筋肉・脂肪量がわかって、内臓脂肪量もわかるタイプがおすすめです。
筋肉は、発達している所と、衰弱している所があるからです。
例えば、よく動き回る人で、足腰の筋肉は発達しているけど、腕や背中はほとんど使わないので、筋肉が減退しているなどです。
BMIは肥満度の計算に使われます。
体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)で出します。
体重65kg、身長170㎝の人だったら、
65÷1.7÷1.7で、22.5がBMIとなります。
一般に、22が標準体重で、一番死亡率が低く、
25以上が体重が重すぎ、
18.5未満が体重が少なすぎ、
このような見方をします。
この二つを組み合わせて、BMIが25以下で、体脂肪率が男20%以上・女30%以上の高値だと、かくれ肥満と考えられます。
つまり、BMIでは肥満の判定ではないけど、脂肪の割合が高い方という事ですね。
BMIは特定健診でわかりますが、筋肉量・脂肪量は特定健診には入っていないので、体組成計で計測しないとわかりません。
体組成計での測定も、特定健診に入ればいいなと思うのですが。
かくれ肥満改善には、運動が必須
ここからは、かくれ肥満を改善して、若々しい体をつくる方法について、お伝えしたいと思います。
- 筋トレで速筋を育てて、エネルギーをたくさん使える体にする
- 筋トレで使った筋肉や、普段つかってなくて硬くなっている筋肉の血行をストレッチでよくする
この二つがオススメです。
では、どのような筋トレとストレッチをすればいいの?という事については、
まず、自分の体を鏡でよく見てみましょう。
お腹ぽっこり
メリハリのない脚
丸みのない垂れ尻
ぷよぷよの二の腕
肩が丸くなった猫背
・
・
もしこのような様子があって「何とかしたい」という思いがあるとしたら、そこに筋肉を付けて、メリハリのある腕・腰・胸・お腹・足などを作っていけばいいのです。
目指すは、細身の体ではなく、引き締まったメリハリのあるボディーです。
筋トレをやればやるほど、糖やコレステロールが使われていきます。
そして、筋肉が増える分、運動していなくても、脂肪を消費してくれるお得な体になっていきます。
部位別のおすすめ筋トレとストレッチ
詳しいやり方については、関連記事を見てくださいね。
脚にメリハリがない ⇒ 踵上げ運動 & 壁押し
【血圧が高めになってきた方におすすめの運動法3選】
お尻に丸みがなくて垂れている ⇒ ヒップエクステンション & 足抱え
【たれ尻改善! ヒップエクステンション&膝抱えストレッチ】
ぷよぷよの二の腕 ⇒ ペットボトル筋トレor膝つきダイヤモンド腕立て伏せ & 肘上げストレッチ
【二の腕シェイプアップで振袖改善 ペットボトル筋トレorダイヤモンドプッシュアップ&肘上げストレッチ】
お腹ポッコリ ⇒ 足上げ腹筋トレーニング & お腹ねじり
【初心者におすすめ 簡単にできる腹筋のトレーニング&ストレッチ】
巻き肩 ⇒ 肩よせパタパタ運動 & 胸の壁つきストレッチ
【なで肩改善 肩よせパタパタ運動&胸の壁つきストレッチ】
運動は、できれば週2回同じ部位の運動を行うと、筋肉が発達していきます。
10回行って、筋肉に張りが感じられるくらいの筋トレを一日のうちで3セット行うと、効率がいいです。
食事の後に、10回ずつやって、そのたびにストレッチもセットで行うという風にするなど、行いやすいタイミングややり方を工夫しましょう。
食事面の注意点
筋トレ・ストレッチと一緒に気を付けたいのが、タンパク質補給です。
大豆製品・肉・魚・卵といった、筋肉や血管の基になるタンパク質が十分にないと、筋肉がつかず、メリハリボディーに近づくのには、時間がかかります。
運動に取り組んでいる時は、特にたくさんの栄養素を必要とするので、普段の食事も体にいい物を食べるようにするのがおすすめです。
まとめ
今回は、かくれ肥満がどういう状態か、どうすれば改善できるのか、おすすめの運動法について、お伝えしました。
- 体重が多いように見えないけど、血糖値やコレステロールが高いという方は、かくれ肥満を疑ってみたほうがいい
- 隠れ肥満はBMIが低く、体脂肪率が高い状態で、体組成計で確認できる
- 自分の体をよくしたい所を鍛える筋トレと、使った所を伸ばすストレッチで、体を育てていく
- タンパク質が不足していると、改善が遅くなるので、大豆製品・肉・魚・卵などはしっかりと食べる
以上、いかがだったでしょうか。
かくれ肥満の方が、食事制限だけを行った場合、やつれたようなやせ方になってしまう事があるので注意が必要です。
ぜひ、理想の体に近づけるようにしましょう。
自分の体に必要なタンパク質の量がわからない、という方は、簡単なので、ぜひマスターしてください。
【ダイエット中に肉・魚・卵・大豆製品は食べていい?【食2回】】にて説明しています。
また、体組成計がなくて自分がかくれ肥満なのかどうかわからないという方は、一台、体組成計があると便利です。
今は、高い値段ではないので、自己投資として悪くない買い物だと思います。
体重だけで、一喜一憂するのは、おすすめできませんし、筋肉量が減ってしまうダイエットもおすすめしたくありません。
そして、体組成計があると、体重が重い方でも、筋肉量が多くて体重が重いのか、筋肉が少ないのかでも、全く体の状態が違っていますし、今の体組成計では骨の量や内臓脂肪の量もわかる物もあります。
使ってみていいなと感じるのは、Omron製の体組成計です。
年々進化を感じます。
KRD-703Tなら、部位別の筋肉量・脂肪量が細かくわかりますし、平均と比較して多いのか少ないのかを、簡単に判断することができます。
また、アプリと連動してスマホで自分の体の管理を行う事ができるので、使い勝手がいいです。
一度ご検討ください。
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以上、皆さんの理想の体づくりの参考になれば嬉しいです。
これからもどうぞ、よろしくお願いします。
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