血圧も体重も気になる方へ 良書『血圧が下がる生き方』より改善のヒント

健康診査

「もう少し体重を減らしたいと思っているうちに、血圧も高くなりぎみになってきた。前は全然高くなかったのに、どうしてだろう。やっぱりしょっぱい物を食べているからかな。血圧が高いのは怖いとわかっているけど、一度薬を飲むとやめられないと聞くから嫌なんだよ。何かいい方法はないかな」

このような血圧の悩みを持っている方に、どうして塩分が血圧に影響するのか、長島寿恵氏の著書『血圧が下がる生き方』の内容も参考にして、血圧管理のための塩分の使い方をお伝えします。

結論です。

  • 塩をたくさん口にすると血管や足腰の負担が増すので、量が多いのは問題
  • 知らないうちにとっている、かくれ塩分の無限ループに要注意
  • 減塩だけでなく、塩に『こだわる』で上手に血圧コントロールをしよう

今回も、専門用語は使わず、できるだけわかりやすくお伝えしたいと思います。

そもそも、何で減塩って言われるの?

私達日本人が特に多い病気に、高血圧症があります。

高齢になればなるほど、高血圧で治療している方が多くなりますが、全く血圧が高くならない国の方もいらっしゃいます。

例えば、アフリカのマサイの人。

彼らには高血圧の方はいらっしゃいません。

無塩文化で、一日2gほどの塩分で問題なく生きています。

ちなみに、日本人の塩分摂取量は10gほどですので、5分の1の量です。

そして、高血圧が無いという事は、脳梗塞や脳出血も少ないという事です。

塩分と血圧の関係

どうして、塩分が高血圧に関係するかというと、血液の量が増えて、心臓と血管に対する負担が増えるからです。

もう少し詳しくお伝えします。

塩の主成分のナトリウムは、筋肉が働いたり、食べ物を消化したりするのに必要なミネラルです。

『敵に塩を送る』という言葉もあるくらいですから大切ですね。

しかし、血液中のナトリウムが濃くなりすぎると、筋肉が異常に収縮したり、意識が無くなったりと、命が危険な状態になります。

やっぱりバランスが大切。

そのため、体は危機感を感じて、血液中のナトリウムを薄くしようとします

しょっぱい物をたくさん食べた時に、喉が渇く経験は多くの方が経験していると思いますが、これは体が水分を取り入れようとしている働きです。

そして水分をとることによって、体内のナトリウムが薄くなって、体が正常に働けるようになるという仕組みです。

しかし、ここで問題が発生します。

水分を多くとることによって、血液量が増えてしまうのです。

つまり体は、血液で膨らんだ水風船状態。

そして、そのたくさんの血液を使って、体の隅々まで血液を送り届けることになるので、心臓はその分一生懸命働くことになります

もちろん体も重くなって、その重い体を動かすために、心臓がまた頑張ることになります。

ダブルの効果の結果、血液の通り道である血管にも高い圧力がかかって、高血圧と言われる値になっていきます。

血管にかかる圧力が血圧ですね。

一般に、お医者さんで130/80㎜Hgを超えると、血圧が高いと言われます。

皆さんの普段の血圧はどれくらいでしょうか?

高塩分は炭水化物の取り過ぎや、肥満にもにもつながりやすい

よく、塩分の取り過ぎにならないように、「お味噌汁はしょっぱくならないように気を付けよう」と言われますが、おかずを含めた食事全体の味も考えないといけません。

「これは美味しいからご飯がすすむ」というように、私達日本人は、おかずでご飯を食べる習慣があります。

おかずの味付けがしょっぱいと、それだけたくさんのご飯を食べることになります。

そして、ご飯、つまり炭水化物が適正量以上になると、中性脂肪が多くなり、肥満に繋がってしまうという事です。

ご飯の適量については、【ご飯などの炭水化物は、ダイエット中はどれくらい食べればいいの?】を参考にしてください。

健康診断でもチェック項目になっている

40歳以上になると、特定健診を受けることになり、血圧値・中性脂肪値・コレステロール値・血糖値は、身長・体重・腹囲と共に計測されます。

これは、内臓脂肪が貯まっていないか、血管への負担が大きくなって動脈硬化が進みやすくなっていないかを調べています。

男性は特に、お腹ポッコリの内臓脂肪蓄積型肥満になりやすいです。

ご飯などの炭水化物の量が多いと、中性脂肪に変えて体の中に蓄えられ、さらには、お腹の中に内臓脂肪として貯められていきます。

この内臓脂肪から、血圧を上げるホルモン・血中脂質を上げるホルモン・血糖を上げるホルモンが出ていることがわかっています。

つまり、口にする塩分が多いと、血圧が上がるだけでなく、炭水化物の食べ過ぎに繋がりやすく、内臓脂肪が増えることによって、ますます血圧が上がるという相乗効果で、高血圧になりやすいと言えます。

加えて、体の水分と内臓脂肪が増えることにより、膝にかかる負担も増えますね。

その結果、膝や足首の関節の痛みも起きやすくなります。

すると、動くのが億劫になって、血液循環が悪くなり、ますます血圧が高くなっていくという悪循環に陥っていきます。

水分が体に貯まるので、むくみやすくもなってしまいますね。

むくみに悩む方も多いです。

知らないうちに塩分取り過ぎループになる危険な物

知らないうちに、塩分を口にしてしまっている物が、いくつかあります。

例えば、ハムやウインナーソーセージなどの練り物、パンの塩分、うどんなどの麺類などにも塩分が入っています。

これらと一緒に気を付けてほしいものに、スポーツドリンクがあります

スポーツドリンクというと、「糖分が多いんだよね」と感じる、意識の高い方もいらっしゃると思いますが、しっかりとナトリウム、塩分も入っています。

よく、体の体液の状態に近くて、吸収が早く、熱中症予防や、スポーツ時の水分補給にいいので体にいいと考えている方も多いのではないでしょうか。

しかし、使い方を間違えると大変危険です。

絶妙な量の糖分と塩分で口当たりがよく、糖分と塩分の取りすぎにつながってしまうからです。

これは、のどが渇いて、スポーツドリンクを飲んだ時にわかります。

一時的に喉の渇きは満たされますが、またすぐに飲みたくなってしまします。

飲んでも飲んでも、また飲みたくなる

これは、先に伝えた、体の中のナトリウムに関係します。

つまり、喉が渇いて水分を補給しますが、一緒に口にした塩分のために、ナトリウム濃度が高くなって、それを薄めるためにもっと飲みたくなる、という無限ループに陥ります

しかも、冷たい状態のスポーツドリンクだと、甘みもしょっぱさも感じにくくて、ごくごく飲んでしまいますね。

あまり汗をかいていない時に、水の代わりにスポーツドリンクを飲むと、飲んでも飲んでも満たされない水分・糖分・塩分補給の状態になってしまうということです。

当然、糖分が多くて体重も増えますし、血糖値も高くなってしまいますし、血圧も高くなりやすい状態です。

普段の生活で、水の代わりのスポーツドリンクによる水分補給はしないようにしましょう

塩にこだわるで、血圧改善

減塩もいいですが、塩に『こだわる』を勧めている本がありました

著者は薬剤師であり、健康運動指導士でもある長島寿恵氏で、『血圧が下がる生き方』という本です。

この本は、血圧を下げるためには、自然のリズムに合わせて生きる事、夜しっかり深く眠る事、日本の伝統文化的な生き方をする事が必要と教えてくれています。

特に参考になると感じたのは、塩と調味料を自然派にすることで、自然に減塩につながるという方法です。

市販されている塩は精製されていて、『99%ナトリウム』という物がほとんどです。

これを、海水から作られた、海水塩に変えることで、味もまろやかになるし、体内のナトリウムを尿として出すカリウムも豊富に含まれているということで、自然に体にやさしい塩分摂取になるということでした。

この方法でいいのは、我慢して減らしたり、大変な事で改善するのではなく、普段使っている物を変えることで、血圧を下げる事ができるという点です。

今は、ネットで簡単に手に入れる事もできますので、試してみてはいかがでしょうか。



まとめ

今回は、塩と血圧の関係についてお伝えしました。

  • 塩をたくさん口にすることにより、血管への負担が増え、体重も増え、膝の痛みも起こりやすい
  • スポーツドリンクを水の代わりに飲んでいると、飲んでも飲んでも喉の渇きを解消することができず、糖分・塩分の過剰摂取につながるので要注意
  • 減塩だけでなく、塩に『こだわる』で、海水塩を上手に活用しよう

血圧について、「家では低いんだけど、外で測ると高くなっちゃうんだよ」という声も聞きます。

しかし、家庭での血圧は低いのが当たり前です。

家庭での血圧の目安も示されていますので、参考にしてくださいね。

今回紹介した、 『血圧が下がる生き方』の中には、薬に頼らずに血圧を正常値に戻したという方の声がたくさん紹介されていました。

血圧に悩む方はぜひ、一度読んでみるといいと思います。

リンクを張っておきます。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

血圧が下がる生き方 [ 長島 寿恵 ]
価格:1320円(税込、送料無料) (2021/10/23時点)


今回の内容が、皆さんの血圧管理、体重管理の参考になれば幸いです。

またよろしくお願いします。

コメント

タイトルとURLをコピーしました