PFCバランスについて詳しく説明 ダイエットは3大栄養素のバランスが大事

ダイエット

「PFCバランスってなんだろう?ダイエットに生かせるのかな?」

このような悩みを持っている方に、厚生労働省が推奨しているPFCバランスの考え方についてお伝えします。

今回の内容からは、PFCバランスをダイエットにどのように生かしたらいいかがわかります。

最初に結論です。

  • PFCバランスは、三大栄養素『たんぱく質』『脂質』『炭水化物』のバランスの事
  • カロリーを抑えたいということで、どれかの栄養素を0に近づけようとすると、体の調子が悪くなったり、かえって脂肪が燃えない状態になる
  • ダイエット中の方は、たんぱく質20%、脂質20%、炭水化物60%おすすめ
  • 体脂肪を減らしたい場合は、たんぱく質を確保しながら、脂質と炭水化物を調整しよう

皆さんの理想の体づくりに役立つように、わかりやすくお伝えするので、一緒に学びましょう。

3大栄養素のカロリー

まず初めに私達が食べている栄養素の1gあたりのカロリー量についてです。

三大栄養素と1gあたりのカロリー量

たんぱく質 4㎉

脂質 9㎉

炭水化物 4㎉

これくらいあります。

脂質は、たんぱく質・炭水化物の2倍以上のカロリー量があるので、体重が多すぎると感じている方は、脂質を中心に減らすと、摂取カロリーが大きく減ります。

ただし、脂質は体に必要な栄養素でもあるので、減らし過ぎは厳禁ですよ。

できれば良質な油を口にしましょう。

厚生労働省が推奨しているPFCバランス

食事の中でたんぱく質(Protein)、脂質(Fat)、炭水化物(Carbohydrate)の3大栄養素がどれくらいの割合を占めているかを示した比率の、頭文字をとってPFCバランスといいます。

健康を維持するために、PFCバランスとして

PFCバランス

  P:たんぱく質 13~20%

  F:脂質 20~30%

  Ⅽ:炭水化物 50~65%

このように厚生労働省は『日本人の食事摂取基準・2020年版』で推奨しています。

どうでしょうか?

炭水化物は50%~65%ということで、半分くらいが望ましいとされています。

体重を適正にするに減らすべきは?

多い体脂肪を減らしたい方が減らすべきは、脂肪と糖質です。

3大栄養素のカロリーを減らせば、体中の余計な体脂肪を減らすことができるわけですが、たんぱく質は筋肉の材料になるので、あまり減らしたくありません。

体に必要な油(脂肪分)

脂質について詳しくみていきましょう。

体に必要な油(脂)の一日の量としては、一日に10~15gです。

ピンとこないですよね。

油脂類について例をあげます。

油脂の多い食品 大さじ1杯(10g)と同じ80㎉のもの
  • 植物油・ゴマ油・オリーブオイル 10g
  • マヨネーズ 10g
  • ドレッシング 20g
  • アーモンド・ピーナッツ(皮なし)・ごま 15g
  • バター・マーガリン 10g
  • アボガド 40g
  • サラミ 15g
  • ベーコン・豚ばら肉 20g

植物油やゴマ油、オリーブオイルなどの料理によく使う油は、大さじ1.5杯もあれば十分という事です。

油を多く含む、マヨネーズやドレッシングだけでなく、アーモンドやピーナッツ、ゴマなども油脂の仲間です。

また、ベーコンや豚ばら肉、サラミやバターなどの脂の多い物も多脂性食品ということで仲間。

例えば、お弁当にたくさん用いられている、揚げ物やてんぷらなどを食べると、大さじ1杯程度の油はすぐに口に入りますし、
マヨネーズが好きで何にでも入れて食べるという方は、すぐに一日に必要な量を大きく超えてしまいます。

おつまみでおいしいピーナッツやサラミも、油脂をとっているという意識はなく、食べているという方も多いのではないでしょうか。

これらの事が当てはまったという方は、まず油脂の量を減らすのが、体脂肪を減らす事に繋がります。

体に必要な炭水化物

炭水化物はどうかもみていきましょう。

炭水化物は、糖質と食物繊維が一緒になっている物ですので、糖質制限などで出てくる糖と同じと考えてよいです。

炭水化物は、ごはん・パン・うどん・蕎麦・パスタ・もち・ラーメンなどに多く含まれていて、いわゆる主食されています。

私も大好きですが、皆さんも炭水化物が好きな方がいらっしゃるのではないでしょうか。

一食で体に必要な炭水化物の量としては、ご飯なら茶碗さっと1杯(150ℊ、240㎉)、中華麺0.7玉、うどん1玉、8枚切り食パン2枚ほどになります。

多すぎる体脂肪を減らしたいという方は、おおよそこれくらいを目標にしたいです。

ポテトチップスやスナック菓子は、とっても口当たりがよくておいしいですが、芋やコーンを加工して、油で揚げたものですので、炭水化物と脂質のコラボレーションです。

おすすめできません。

体に必要な果物の量

他にも糖質に関係がある、果物や砂糖の一日に必要な量についてもお伝えします。

果物には、血糖値は上がりにくいけど中性脂肪になりやすい、果糖が含まれています。

ビタミンやミネラル、食物繊維が豊富なので美容と健康に望ましい食べ物ですが、食べ過ぎるとダイエットを妨げます。

一日に必要な果物の量
  • 林檎 半分
  • みかん 2個
  • バナナ 1本
  • 梨 半分
  • キウイフルーツ 1.5個
  • 柿 1個

※ポイントはどれか一つです

果物好きの方でしたら、もっとたくさん食べているという方は、中性脂肪を上げやすいので注意です。

体に必要な砂糖の量

砂糖の一日に口にしていいのは、15~20gです。

気を付けたい物の砂糖の量をみていきましょう

知らず知らず砂糖をとっていそうなもの
  • スポーツドリンク(500㎖) 30g
  • 栄養ドリンク(100㎖) 15g
  • 野菜ジュース(200㎖) 16g
  • 缶コーヒー(190㎖) 17g
  • 蒸し饅頭(1個) 40g

つまり、スポーツドリンク1本で、二日分の砂糖を口にできます

ひとやすみの缶コーヒーで、1日分。

饅頭1個で2日分。

しかも、15~20gには料理で使う分も含んでいるのです。

料理をする人はわかると思いますが、煮物や漬物等にたくさんの砂糖を使います。

外食の炭水化物

特に外食が多いという方は太ってしまいやすいので要注意。

例えばラーメンは、普通盛で1.5玉は入っています。

それに加え、大盛りを注文したり、ライスをプラスにしたりしませんか?

どうしても外食では満足度を上げるために、量は多めです。

結果、炭水化物(糖質)の食べ過ぎになりやすいです。

体に必要なタンパク質

残りの3大栄養素である、たんぱく質についても見てみましょう。

たんぱく質は、肉や魚、大豆製品、卵などに多く含まれていて、筋肉の原料となるので、努めて食べているという方もいらっしゃると思います。

私もこれまで、たんぱく質はしっかりと食べましょうと伝えてきましたが、PFCバランスでは、年齢が上がるほどたんぱく質の割合を増やすように推奨してくれています。

50歳以下 13~20%

50歳~64歳 14~20%

65歳以上 15~20%

また、ダイエットに取り組むと、食事制限から空腹を感じる事が多くなりやすいです。

空腹時間が長かったり、たんぱく質不足だと、体の筋肉をエネルギーに変えて、体を動かそうとします。

その結果、筋肉が痩せて、体重は落ちるけど、リバウンドしやすい体になってしまいます。

たんぱく質の不足はできるだけ防ぎましょう。

理想の体にするためのPFCバランスの調整

体脂肪を減らして理想の体を目指すために、PFCバランスをどう調整すればいいかも考えてみましょう。

ダイエットをしながら筋肉を落としたくない人は、たんぱく質20%、脂質20%、炭水化物60%が望ましいです。

先に示した基準値の範囲で考えると、たんぱく質の割合をぎりぎりまで多くし、脂質はカロリー量が大きいので最低限にして、残りを炭水化物にします。

しかしこの調整は、理想とする体によって変わってきます。

もっと筋肉が多い、ボディービルダーのような体を目指したいという方は、筋トレを多く行う分、たんぱく質を増やし、脂質と炭水化物を減らして、例えば、たんぱく質30%、脂質20%、炭水化物50%というように調整します。

しかしここでも脂質0%、炭水化物0%というような事はおすすめしません。

脂質・糖質を0にしない理由と減らしていい物

体に必要だけど、体内で作ることができない脂肪があります。

脂肪の構成要素である脂肪酸のうち、植物や魚の脂に多く含まれるもの。

体内で合成できないため、摂取する必要がある必須脂肪酸はこれに含まれる。

参考:厚生労働省eヘルスネットhttps://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-031.html

脂質の中の、α-リノレン酸・リノール酸・アラキドン酸は体で作ることができませんし、動脈硬化や血栓を防ぎ、血圧を下げるほか、LDLコレステロールを減らす嬉しい効果があります

また、コレステロールを下げる効果があるオリーブオイル

α-リノレン酸が多いエゴマ油、菜種

リノール酸やアラキドン酸が多いベニバナ油、コーン油、大豆油

できるだけ、これらの油を使いましょう。

不足すると、皮膚がカサカサ、免疫不全や血小板の減少などが起きてきます。

子どもだと成長障害や脳の発達障害も。

最近は手軽に手に入れる事ができるので、大変便利です。






一方、炭水化物も極端に少なくする事もおすすめできません

炭水化物が少なすぎると、お腹が空いて、思考力が低下したり、だるさが強くて動きにくくなったりします。

また、炭水化物を食べた方が脂肪の燃焼が多くなるので、毎食ご飯一杯程度、8枚切りのパンなら2枚程度は、食べるようにしましょう。

減らして大丈夫なのは、飲み物やお菓子の糖質です。

手軽にいつでも手に入るために、間食の糖が体脂肪を増やします。

私も勉強するまでそうでした。

まとめ

『PFCバランスを上手にダイエットに取り入れよう』

最後にまとめです。

今回は厚生労働省が健康づくりのために作った、食事のバランスをお伝えしました。

  • PFCバランスは、三大栄養素『たんぱく質』『脂質』『炭水化物』のバランス
  • どれかの栄養素を0に近づけようとすると、体の調子が悪くなったり、かえって脂肪が燃えない状態になる
  • ダイエット中の方は、たんぱく質20%、脂質20%、炭水化物60%おすすめ
  • 体脂肪を減らしたい、筋肉を増やしたい場合は、たんぱく質を確保しながら、脂質と炭水化物を調整しよう

食事はダイエットの基本となるものです。

PFCバランスを意識することで、間違った体づくりにならないと思います。

また、「なんだか体の調子が良くないとか」「なかなか痩せないのはなぜ?」などの思いの原因が、バランスの崩れだったという事も十分あり得ます。

しかし、このたんぱく質20%、脂質20%、炭水化物60%だけでは、直接ダイエットに生かすことができません。

それぞれの食品に、どれくらいのたんぱく質や脂質、炭水化物が含まれているかわからないからです。

そのような意味で、少し難しい知識です。

もう少し具体的な事、それぞれの食品の望ましい量については、【ダイエットにおすすめ 我慢しない食事法【食の基本1回】】【ダイエット中に肉・魚・卵・大豆製品はどれくらい食べていい?てばかりで簡単に把握【食の基本2回】】も参考にしてください。

以上、皆さんの理想の体づくりの参考になればうれしいです。

またよろしくお願いします。

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