「30分以上歩かないと脂肪が燃えないとかいうけど、忙しくて有酸素運動をする時間がない。でももっとやせたい。何かいい方法はないかな」
私達は本当に忙しい毎日を送っています。
そして、運動不足と感じている方も多いです。
運動が体にいいのはわかるけど、忙しくて時間がとれない(>_<)
そこで今回は、忙しくてまとまった運動の時間を確保できないけど、何とかもっと運動の効率を上げてやせたいという方に向けて、エネルギー消費を上げてやせる方法をお伝えします。
今回の内容からは、エポックを活用した脂肪燃焼法がわかります。
最初に結論です。
- エポックは、強度が強い運動を行うことによって、消費カロリーが高い状態が2時間以上続く状態
- 「運動の消費カロリーは少ないから意味が無い」「無理はいけない」の落とし穴にはまってはいけない
- 忙しい人ほど、短時間で、高強度の有酸素運動や筋トレをこまめに行うことによって、普段が消費カロリーアップタイムになる
- エポック効果を発揮するには、最大心拍数の80%~90%の強度が望ましい
エポックは、ダイエットの強い味方になる考え方ですので、一緒に学んでいきましょう。
エポックって?
エポックは運動の後に、普段よりたくさんのエネルギーを消費する運動後過剰酸素消費量(Excess Post-Exercise Oxygen Consumption)の事をいいます。
激しい運動を行った後は、しばらく体が火照ったり、疲労が続いたりします。
体が元の状態に戻ろうと回復している状態で、エポック効果が高まっている状態と言えます。
運動で溜まった疲労物質を代謝し、不足した酸素と栄養素を行き渡らせます。
エポック効果には、様々な研究がされていて、運動量が増すほどに長い時間続く事がわかっていますが、一概に「これだけすれば、これくらい効果がある!」と言い切れません。
運動後2時間から14時間継続したり、長いと24時間~48時間続くとも言われています。
これらは、年齢や運動の経験、その人の体力や体調、運動の内容等、様々な要因で変わるからです。
しかし基本的には、激しい運動を行った後に、体が元に戻るためにエネルギー消費が高まる状態が長く続く状態であり、激しい有酸素運動や筋力トレーニング、スポーツほどエポック効果が得られます。
どれくらいエネルギー消費が高くなるかというと、13時間後でも13%UP、16時間後でも4%UPとも言われています。
運動効果を考える際の落とし穴
時々こんな意見を聞きます。
「ジョギングを30分頑張っても、たった240㎉にしかならない」
「ダンベルを使って筋トレを20分しても、たった80㎉にしかならない」
「運動で消費するエネルギー量は少ないから意味がない」
しかし、エポック効果を考えると、運動中のMETSやカロリー消費量だけでは判断できない、運動によるエネルギー消費の効果があるのです。
また、これまたよく聞くことが
「無理はよくない」
確かに、怪我をするほど関節などに負荷のかかる運動を急に行うのはおすすめできません。
しかし、「無理はよくない」=「息が上がるような運動は行わない方がいい」という考えになると、ほとんど運動の効果を発揮できなくなってしまい、いくら運動を重ねても全く体は変わらないという状況になっている方も見受けられます。
例えば「翌日に筋肉痛が起こったから無理をし過ぎてしまったんだ」というような事も聞きます。
効率よく、体を強くしたり脂肪を燃やすためには、ある程度激しい運動を行わないと筋肉は発達しませんし、脂肪を減らすという事を考える上でも、激しい運動からエポック効果を狙った方が効果的です。
どれくらいの運動をすれば効果的?
身近に使われる運動強度としては、心拍数が判断しやすいです。
激しい運動になるほど、心拍数は上がって、カロリー消費が大きい状態を示します。
エポック効果を狙うなら、最大心拍数の80~90%の運動強度が望ましいです。
最大心拍数は、220-年齢で求めます。
この80%~90%ですから、45歳の方の場合、
(220-45)×0.8=140 ~ (220-45)×0.9=158
一分間の心拍数が140~158の間になるように、運動強度を調節するわけです。
超早歩きや、ジョギングで心拍を上げて、6秒間心拍を測ってみて、10倍した数値がこの心拍数になっているか確認するといいです。
秒針のついた腕時計を使ったほうが便利ですね。
スマートウォッチなどで心拍数を確認するのももちろん大丈夫。
有酸素運動と同様に、筋トレも高強度であれば、エポック効果を得ることができます。
先ほどから伝えていますが、どれくらいの運動を行えば、どれくらいエポック効果を得ることができるかは、絶対的な事は言えませんが、最大心拍数の80~90%の有酸素運動や、高強度の筋トレを行った場合、その後の運動をしていない時のエネルギー消費を10%程度高めることも可能と言えます。
まとめ
最後に今回のまとめです。
『高強度の運動を上手に行うことによって、普段の脂肪燃焼も増加させよう』
- エポック効果を活用すると、運動の後にたくさんのエネルギーを消費できるゴールデンタイムで、効率的に脂肪を燃焼することができる
- エポック効果を狙うなら、最大心拍数の80~90%の心拍数が望ましい
- (220-年齢)×0.8 ~ (220-年齢)×0.9
- エポック効果は、運動後2時間~48時間続くとも言われており、脂肪燃焼を10%高める事も可能
忙しい方ほど、一回一回の運動で、筋肉にしっかりと負荷をかけて、その後の時間をゴールデンタイムにすると、効率的にダイエットを進める事ができます。
私は、エポック効果を意識すると、いつもより、少し息が弾んだ状態にするのも楽しい気持ちになったりします。
「激しい運動は嫌い」という方も多いと思いますが、今回のような事を知っていると、息が弾むくらいに運動強度を上げる事も嫌ではなくなるのではないでしょうか。
ちなみにWHO(世界保健機関)は、身体行動・座位行動ガイドラインで、高強度の運動の必要性も訴えています。
健康効果を得るためには、1週間を通して、中強度の有酸素性の身体活動を少なくとも150~300分、高強度の有酸素性の身体活動を少なくとも75~150分、または中強度と高強度の身体活動の組み合わせによる同等の量を行うべきである。
WHO身体活動・座位行動ガイドライン (日本語版)WHO2020JPN.pdf (umin.jp)
WHOは、「楽な生活ばかりしていてはダメだよ。中高強度の運動も必要だよ」と言っているのです。
「強い運動はいけない」という思い込みを変える事も、私たちのダイエットに必要な事のように感じます。
そういえば、子どもの時はたくさん走り回っていたのに、年を重ねるほどに走り回ることが無くなっていきますが、ここにも脂肪が貯まる要因はありそうですね。
以上、皆さんの理想の体づくりの参考になれば嬉しいです。
内容がいいと感じてくれたら、他の記事もぜひ参考にしてください。
またよろしくお願いします。
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