「ダイエットしているけど、なかなかうまくいかない。どうしてだろう…」
このような思いを持っている方へ、ダイエット成功のヒントになるように、『目的に合ったダイエットをしましょう』とお伝えしたいと思います。
「なんだかダイエットがうまくいっていない」という方は、ダイエットの目的と方法が合っていないのかもしれません。
今回の内容からは、数日などの短期集中のダイエットと、1年以上などの長期継続のダイエットで得られる効果の違いがわかります。
最初に結論です。
- 短期集中ダイエットでは、便や水分が体の外に出ていくことによって体重を減らせる
- 長期継続ダイエットになるほど、脂肪が減ることによる体重減少が大きい
- それぞれ違いがあるので、目的に合った方法を取り入れていこう
どうして違いが出てくるのか、わかりやすくお伝えしたいと思います。
短期集中ダイエットでは脂肪より、便や水分が減って体重が減っている
「楽に10日間で3kg落とすダイエット法ありますよ~」
このような情報が飛び込んできたら、「お!」って反応しますよね。
誰でもすぐに余計な脂肪を落として、リバウンドもしたくありません。
しかし、「数日でがっちりと体重を落としたけど、なぜか元に戻ってしまった( ノД`)シクシク…」という話はよく聞きます。
そのたびに、「私はダメなんだ」「意思が弱いんだ」と落ち込んでしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか。
しかし、そもそも、数日のダイエットでは脂肪はほとんど減っていません。
「え!?脂肪が減ってないってどういうこと?」このように感じた方は、そもそも狙ったダイエットができていない可能性があります。
脂肪のエネルギー
少し、脂肪のエネルギーについて考えてみましょう。
脂肪を1kg減らすのに、どれくらいエネルギーを消費すればいいかを考えてみると、わかりやすいです。
脂肪1gには9.45㎉のエネルギー量が蓄えられているので、1kgでは9,450㎉のエネルギー量になります。
つまり、食事で9,450㎉分減らすか、運動で9,450㎉分消費すると、ダイエットの前から脂肪1kgが減る事になります。
実際は、脂肪1kgには、水分などが20%ほど含まれるので、7,000㎉減らせば、脂肪1kgを減らすことができます。
7,000㎉といえば、水1,000ℓを7℃上げるくらいのエネルギー量です。
1ℓペットボトル1,000本分を7℃上げるくらい。
なんだかすごいですけど、ピンとこないですね。
脂肪1kg7,000キロカロリーを、食べ物のカロリー量で考えてみましょう。
- 6枚切りの食パン1枚は約160㎉ですので、44枚分
- 林檎1個は約160㎉ですので、44個分
- まんじゅう1個は約160㎉なので、44個分
- ビール1本(350㎖)は約140㎉なので、50本分
- セブンのツナマヨおにぎり1個は258㎉なので、28個分
なんだかすごいエネルギー量だということわかります。
運動で7,000㎉を消費するのはどうでしょうか。
例えば、ウォーキング1時間して消費できるエネルギー量は240㎉ほど。
軽いジョギング1時間では、480㎉。
ジョギングだけで脂肪1kgを減らそうと思ったら、7,000㎉÷480㎉=15時間かかる事になります。
大した距離を走る必要がありますね。
一日に必要なエネルギー量から、7,000㎉を見てみましょう。
身長160㎝、標準体重55kg、デスクワークの方が一日必要なエネルギー量は1375㎉ですので、5日分のエネルギー量になります。
身長180㎝、標準体重70kg、力仕事の方が一日に必要なエネルギー量は2,500㎉なので、3日分のエネルギー量。
私達の脂肪1kgには、これだけのエネルギーが蓄えられているのです。
脂肪を3kg減らすという事は、160㎝のデスクワークの方だと15日分のエネルギー量を減らすという事です。
『簡単!10日で3kg減量ダイエット』の方法で脂肪を減らすのは、現実的に無理と考えた方がいいというのが私の考えです。
断食で得られる効果とは
「でも、食べなければ体重は減るよ!」という声が聞こえてきそうです。
確かに、食べなければ体重は減ります。
食事を抜くという方法では、断食によるダイエットがありますね。
短期間で取り組みやすいということで人気です。
一食抜くなどのプチ断食で、どれくらいの脂肪が減るのかを考えてみましょう。
例えば、安くて早くておいしいと人気の牛丼。
エネルギー量は700㎉ほどあります。おおよそ、脂肪0.1kg分。
また、てんぷら定食のエネルギー量は800㎉ほど。やはり、脂肪0.1kg分ほどですね。
外食だと、だいたい、600~1,000㎉ほど摂取する事が多いです。
つまり、多くて脂肪0.2kgほどのエネルギー量ですね。
3日全く食べないと、0.2kg×9食=1.8kgになる計算になります。
3kgには全く足りません。
「では、どうして『3日の断食で3kgのダイエット』とか、できるの?」というと、
減るのは脂肪以外だから、というのが結論です。
すでに述べたように、3kgといえば、10日~15日ほどのエネルギー量です。
純粋に脂肪が減っているのではなくて、腸内に溜まった便や、体の中の水分などが減ったと考えるのが妥当です。
体内の糖質の量が減ることによって、体の水分も大きく減ります。
つまり、普段食べ過ぎて疲れている胃腸を休めてスッキリするデトックス効果を狙うなら、断食などの短期間集中ダイエットがいいと思いますが、短期間の断食で脂肪を減らすのは困難です。
そして、リバウンドしないダイエットにも不向きです。
食べればまた、体の中に便も水分もたまるので。
また、10kg以上などのたくさんの体重を減らしたい場合も、短期集中のダイエットは不向きです。
脂肪が減っているのではなく、便や水分なので、限界があります。
低糖質によるダイエットも同じ理屈で、一定以下は減らず、長期でみると徐々に戻る傾向にあるのも、体の外に出ていく水分に限界があるからです。
デトックス効果で便秘を解消したい、食べすぎで胃腸を休ませてスッキリしたい、デートの前にどうしても少し体重を落としたいなどの場合に短期間のダイエットに取り組んだ方がいいと思います。
長期継続ダイエットの効果
1年以上などの長期間減らしているダイエットでは、脂肪が減ってきています。
便や水分は一定に安定しますし、それよりも減るのは脂肪が主になります。
それまで食べ過ぎていた食事を減らして、それが継続すると、少しずつ脂肪になる量が減って、体に蓄えられた脂肪が減っていきます。
また、運動量を増やすと、使われるエネルギーが増えるので、やはり体の脂肪が使われて、体重も減っていきます。
すぐにぷよぷよの二の腕やたるんだお尻等をすっきりさせたいですが、まずは血液や肝臓、そして内臓のまわりというように減ってから、皮下脂肪が減るので、皮下脂肪をへらすのには時間がかかります。
筋トレも合わせて行うと、逆に体重は減りにくくなったりします。
筋肉量が増えるから。
脂肪より筋肉は重いので、逆に体重は増える事もあります。
しかし、食事や有酸素運動の量が変わらなくて、筋トレを始めたのなら、確実に体つきは変わっていくことでしょう。
長期間継続のダイエットでは、体重だけでなく、体組成計での筋肉量や、体形のチェック、身軽になっているかなど確認していくといいと思います。
長期間継続すれば、体重や脂肪が減ってきたか、筋肉量は減っていないか、筋肉の張りが無くなっていないかなどを調整しながらダイエットに取り組むことができるのもメリットです。
食事を変えてみたり、運動してみたり、様々取り組んでみて、ダイエットを継続していくほどに、より自分に合ったダイエット法がわかってくるので、しっかりと脂肪を減らしたい方は長期の計画で取り組んだほういいと思います。
もちろん、絶食などはのつらい、きついダイエットは、ずっとは続けられないので、必然的に行わないことになりますね。
まとめ
『短期集中ダイエットと長期継続ダイエットの違いを意識して、目的に合わせたダイエットを行おう』
最後に今回のまとめです。
- 短期集中ダイエットは、脂肪の減少より、胃腸を休ませたり、便や水分を排出することにより、体重減少効果がある
- 長期継続ダイエットは、体の状況を確認しながら、徐々に脂肪を減らしていく事ができるので、リバウンドしにくい
自分がどんな事をしたくてダイエットに取り組んでいるのかを意識して、方法を選択しましょう。
今回、私たちの脂肪にはたくさんのエネルギーが蓄えられている事がわかってもらえたかと思います。
そのようなエネルギーは、長期間の蓄積により溜まったエネルギーが脂肪として蓄えられている物です。
それを、短期間では消費できないと考えたほうがいいと思います。
しっかりと脂肪を減らしたい方は、長期間取り組むつもりで、中断しにくいダイエットを選んでください。
私のおすすめのダイエットは、やはり長期間継続のダイエットです。
理想の体づくりに繋がっていくからです。
食事法については、【ダイエットを無理なく続けるための食事の工夫】なども参考してもらえると嬉しいです。
苦しくないダイエットを継続していきましょう。
たまに胃腸が疲れた時には、短期集中のダイエットも取り入れて、上手に継続していけるといいですね。
以上皆さんの理想の体づくりの参考になれば嬉しいです。
またよろしくお願いします。
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